サクラブレンドは、ブラックはもちろん牛乳、砂糖などを入れてもおいしさの変わらない、家族みんなで飲んでもらえるよう開発した、コーヒーサクラのオリジナルブレンドです。
気軽に飲める一方、コーヒーとしてのおいしさには徹底的にこだわりました。
いくつもの試行錯誤を経て生まれた家族みんなで楽しめる飲みやすいコーヒー。その不思議なコーヒーの秘密をじっくりとお伝えします。
苦味と酸味の個性を抑えると、飲みやすいコーヒーになる
コーヒーを苦手な方はその理由として、苦味・酸味を挙げる方が多いです。
つまり誰にも飲みやすいコーヒーとは、苦味・酸味を強く感じないコーヒーだと言えます。
苦味・酸味を強く感じないコーヒーを作るには苦味・酸味の個性が出過ぎないようにブレンドすることと、焙煎によって微調整をすることです。そうすることで、苦味が苦手でも飲みやすく、酸味が苦手でも飲みやすいコーヒーとなります。
コクはやや強めが牛乳にピッタリ
コーヒーのおいしさの要素にコクがあります。
コクとは、コーヒーを飲んでいる時、また飲み終わった後の口触りのこと。コクは強すぎると口に残る感じがして不快に思う方が多いです。逆に、弱すぎても牛乳を入れた時に薄まってしまうので問題です。とてもむずかしいところですが、口に残らずさっぱりしていながら、牛乳を入れても薄まらない程度のコクになるよう慎重に調整しています。
多くのお客様に好まれる苦味・酸味・コク
苦み・酸味・コクの強さを決める際に気をつけたのが、自分の好みではなく、お客様の好みに合わせることでした。実店舗に訪れるお客様や、卸し先のお客様のご意見をうかがうと右のような傾向があることがわかりました。これらの傾向に合わせて、収穫されたコーヒー豆の個性を確認しながらコーヒー豆をブレンドし、 苦味、酸味、コクの強さを調整しています。
サクラブレンド ブラックとカフェオレを飲み比べ
ブラックで飲んだ場合
香りは強くて甘みがある。
酸味と苦味はバランスよく、弱いわけではないが、強調されていないので、飲み口はすっきりしていて、とても飲みやすい。
コクはしっかりと感じられるが、飲んだ後に口に残るほどの強さはない。さっぱりと感じられる。
カフェオレで飲んだ場合
香りはブラックで飲んだ場合と変わらず、強くて甘みがある。
酸味と苦味は牛乳とミックスされて弱くはなるが、しっかりと残っている。
コクはマイルドになるが、牛乳の奥にコーヒーの存在を感じられる。
週2回の品質チェック
■ブレンド配合の決め方
- サーバーにコーヒーを品種ごとに入れる
- 空のサーバーに一定の割合でミックスする
- スタッフ数人で飲んで確認
- 調整が必要であれば2~3を繰り返す
コーヒーサクラでは毎週2回サクラブレンドの品質チェックをしています。
コーヒー豆は産地、農園、畑の方角、木の上下、または保存期間や保存環境、焙煎具合などによって品質が変わります。新しい豆を入荷した時はもちろん、通常の日も含め週に2回は必ずチェックするようにしています。
銘柄別バランス比較
代表的な銘柄の酸味、苦味、コク、香りのバランスを比較してみました。
酸味と苦味が適度だから飲みやすい。ややコクが強めで牛乳とも合わせやすい。香りはモカが強めにでている。
強い酸味と花のような香りが特徴。酸味の強さは産地によって違いがある。
苦味が強いが、その奥に甘みを感じることができる。酸味が苦手な方には飲みやすい。
酸味と苦味は弱め。強さが均一なのでどんな方にも飲みやすい。バラのような香りが特徴。
コーヒーにとって鮮度は命です。
鮮度の高いコーヒーとは、主に焙煎後の経過時間の短いコーヒーのことを言います。(挽いた後の経過時間ももちろん短いほど良いです)よくそれは街のパン屋の焼きたてパンみたいだ、なんて例えられます。
もし経過時間が長くなって鮮度が落ちると、酸味の質が落ちたり、エグみが強くなり、飲みにくくなってしまいます。また香りも弱くなり、香りの質も落ちるのでコーヒーの楽しみが半減してしまうでしょう。
焙煎機は、ローリングスマートロースターを使用
コーヒーサクラの焙煎機は、熱風により焙煎をし、その排気を再度燃焼して焙煎する特殊な焙煎機。排熱を燃焼させることで、焙煎時に煙が発生することがありません。非常に効率がよく二酸化炭素の発生を抑制しています。
また、コンピューターにより、4箇所の温度と時間をリアルタイムで管理しながら焙煎をすることで、安定した味をご提供できる焙煎機です。
この焙煎機で注文に合わせて必要な量のみ毎日焙煎します。余分な在庫が残らないからいつでも鮮度の高いコーヒー豆をお届けすることができます。
焙煎時の温度データを全て保存しています。
コーヒー豆を焙煎する際は、手動で色々な調節が必要になりますが、データを保存することで同じような焙煎を再現できます。
スピーディーに冷やす
温度調節、水分の放出量、放出のタイミング、火を止めるタイミングなどどれか一つでもタイミングがずれてしまうとコーヒー豆の質が悪くなってしまいます。
焙煎の種類、メリットとデメリット
色々な焙煎の方法がありますが、コーヒーサクラでは直火焙煎をしています。
焙煎の種類 | 特徴 |
---|---|
直火 | ■香りが出やすい ■味が抜けにくい ■焦げ臭がつきやすい ■ムラになりやすい |
熱風 | ■焦げにくい ■ムラができにくい ■香りが出にくい ■味が抜けやすい |
炭火 | 炭火は火のコントロールがむずかしいため、品質が不安定 |
豆の鮮度を保つ密封パック
焙煎した後の豆は、酸素に触れると酸化して質が落ちていきます。
瓶や缶に入れて保管されることも多いのですが、隙間から酸素が入りやすく、およそ1日で明らかに香りが変わってしまいます。
コーヒーサクラでは焙煎し、欠点豆を取り除いた後すぐに、専用の密封パックに入れます。密封パックの中は豆自身から放出される二酸化炭素で満たされ、比重の軽い酸素を追い出します。酸素に触れない豆は酸化の進みが遅いので、お客様には酸化していない新鮮な状態でお届けすることができます。
発送直前焙煎システム
毎日の在庫を10グラム単位で計算
コーヒーサクラでは発送スケジュールを詳細に管理しています。
サクラブレンドを始め、一部のコーヒーに限り、必要な分だけ発送する直前に焙煎します。
そうすることで豆を余らせることがないので、古い豆がお客様に渡ることはありません。
コーヒーにとって香りは非常に重要。
リラックス効果はこの香りから生まれます。
牛乳を入れた時に香りが消えないように、香りの強い銘柄を選びました。
香りが好まれるモカの最高グレード イリガチャフ
ブラジルなどのスモーキーな香りより、モカのやや甘い香りが好きなお客様が多いようです。サクラブレンドでは、最上級の香りを楽しんでもらいたいので、最高グレードのエチオピア産モカ、イリガチャフを使用しています。
人類とコーヒー発祥の地
エチオピアは人類発祥の地ですが、コーヒー発祥の地としても有名です。
厳しい品質管理
丁寧にハンドピックし、手作業で悪い豆を取り除いているところ。
大量生産のコーヒー豆をお勧めしない理由
スーパーなどで売られている大量生産されたコーヒー豆の質が低くなってしまう理由は2つあります。
まず、おいしいコーヒーにとって鮮度はとても重要ですが、低価格を実現するために大量生産、大量流通させるので、どうしても鮮度の落ちたものが出回ってしまうということが1つ。
もう1つは、大量生産をするためには量を確保することが第一優先。品質を重視していては、まとまった量のコーヒーを確保することが非常に難しくなるためです。
香りが最も引き立つ中煎り焙煎
モカ イリガチャフは、香りが最も引き立つ中煎りで焙煎しています。微妙な火加減に細心の注意を払います。
やがて焙煎機は甘い花のような心地よい香りに包まれてきます。
農園訪問<ブラジル編> 良い農園は商品管理が違う
当店でも仕入れることの多いブラジルのハイーニャ農園を訪問しました。
この農園は国際コンテストに三度入賞するほど高品質なコーヒー豆を供給しています。
高品質なものを安定して供給できるのは、システム化された商品管理にありました。
乾燥のムラを防ぐ
豆と豆が重ならないように丁寧にならしてあります。
豆同士が重なると乾燥の進み具合にムラができます。そのムラが品質の低下につながります。
在庫管理の徹底
しっかり整理されていて、清潔感もあります。倉庫の隅々まで在庫管理が行き届いているのがわかります。これなら古い豆を混ぜて出荷してしまうようなこともないだろうと感じました。
スマートな情報共有
農産物の数値管理を従業員全員に伝わるようにしっかりと見える化されていました。
こうすることで、農園内のコーヒーの木の生育状況を全員がきちんと把握し、完熟したコーヒーの実を計画的に収穫できるんだと思います。
消費が早いから鮮度が高いコーヒーを楽しめる
コーヒーをおいしく飲むコツは、早く消費すること。なかなか消費できず戸棚にしまっている豆はどんどん酸化します。冷蔵・冷凍すれば酸化のスピードを緩めることができますが、酸化が止まるわけではありません。できるだけ1~2週間で飲みきってしまうのが理想です。
おいしいコーヒーを飲むためのペース
200gでだいたい20杯分なので、
200gの豆なら、1日3杯、およそ1週間で飲みきれる
買い分けが必要ないので経済的・合理的
例えば、お父さんはブラジル、お母さんはアイス用、お姉ちゃんはカフェオレ用というように買い分けをしたとすると、1回の購入でたくさん購入することになり、金額も高くなります。しかも、それぞれを少しづつ消費していくので、なかなか使いきれず、酸化した鮮度の低いコーヒーを飲んでいくことになります。
まとめてドリップできるから準備がカンタン、しかも豆を節約
1銘柄をみんなで飲むと、ドリップは1回で済むので準備はカンタン。大事な家族団らんの時間を無駄な準備に取られません。
また、1杯の場合、コーヒー豆は14gほど使用しますが、4杯の場合は35gほど。一度に多人数分のコーヒーを抽出したほうが、コーヒー1杯あたりのコーヒー豆の使用量は少なくなります。
ドリップがはじめての方は「Mr. Clever」がおすすめ
従来のドリップ方法でも十分おいしいのですが、慣れないうちは味にバラつきがでてしまうもの。そこで、これからコーヒードリップに挑戦したいという方には、ドリッパー「Mr. Clever」を使ったコーヒーサクラ独自の入れ方をオススメします。
詳しくはMr. Cleverの詳細ページをご覧ください
店舗にてよくご購入いただいているお客様へ、サクラブレンドやコーヒーサクラについてご感想をうかがいました。
お忙しい中お時間をいただいた蟹井様、佐野様、本当にありがとうございました。
瀬戸市在住 蟹井様
「押し付けがましくないところがいい」
- 大西
- コーヒーサクラやサクラブレンドについてどのようにお感じですか?
- 蟹井様
- 店長がコーヒーに対して熱心だけど、押し付けがましくないところがいい。
それに、コーヒーはこれに限るっていう頑固なコーヒー屋が多いけど、そうではない。そうかといっていい加減ではなく研究熱心。サクラブレンドにはそれがよく表れてるよね。
でも、あんたも年ををとったら、頑固おやじになるんじゃない。(笑)
瀬戸市在住 蟹井様
楽しいインタビューでした
尾張旭市 佐野様
「家族4人みんなブラックで飲んでます」
- 大西
- サクラブレンドを飲まれていかがですか?
- 佐野様
- おたくのが一番美味しい。
- 大西
- ありがとうございます。たとえば、どんな風に美味しいですか?
- 佐野様
- 香りがいいし、まるみがあって飲みやすい。
- 大西
- ご家族で飲んでいらっしゃるんですか?
- 佐野様
- そうです。
家族4人で、みんなブラックで飲んでます。
毎朝3杯、毎日10杯以上飲んでます。関西に住んでいる娘もお気に入りなので、会った時にプレゼントしてます。
尾張旭市 佐野様
いつもハツラツとされています